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(璃子……あなたが悪いのよ……)
璃子が命を落とした海は、穏やかに波を寄せては返す。
あの時、璃子があんなことを言わなければ…
私だって、あんなことはしなかった。
『一条君に付き合ってほしいって言われたの…』
あの時のあなたはとても幸せそうな顔してた。
でも、そんなこと、許せるはずがないじゃない。
私だって、本気で一条君のことが好きだったんだから。
だから…あなたの背中を突いた。
あなたがいなくなれば、一条君は私のものになるから。
だけど、思ったよりも大変だった。
一条君は、なかなかあなたのことを忘れられなかったみたい。
だから、私、とても努力したのよ。
あと少しで、私は、きっと一条君を手に入れられると思うわ。
だって、あれからもう三年も経ったんだもの。
それに、あなたと私は見た目も性格も似てるんだもの。
どうか、うまくいくようにあなたも祈ってよ。
私達、昔からの親友じゃない…
ねぇ、そうでしょう…?
~fin.
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