Life,1 出会いと予感

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「真…中…」 その言葉____ それだけで切り裂くように不穏な空気が流れた。 ______ 「りょーや!おはよ!」 突如俺の視界にわりいって入ってきた人物_音寧鳴呼は俺の顔をのぞき込み、満面の笑みで朝の挨拶を交わしてきた。 「ん、おはよ。」と、俺はその被った面を外さないように作られた笑顔で微笑み返す。別にこいつには本音で話してもいいところなんだけど…と考え込むがもしもの場合というものがある。そう考えれば中々親しい人物でも言えないことだってあるだろう。 「うわ、出たよお得意様の皮かぶった猫。」 呆れたように苦笑いしながら俺の机に腕を組みそのままぐいっと食い入る様に近づいてくる。 「えっ、何鳴呼お前俺の本性でも知ってんの?」 あららーと内心思いながらさっき考えてたことがパーになったなと思い鳴呼を見つめる。 「何年の仲だよ。流石に俺だって分かるよ。」 別に自慢することでもないけどーと苦笑しながら話題を変えようと話をもってきた。 「黒河今日も休みなの?お前入学当時からずっとお隣さん居ないよな、くっ…笑える」 「は?別に俺は女の子だけいれば十分なんだけど。あ、お前は俺の友だから一応俺がハーレムになっても少しぐらいは構ってやるぞ?」 ニヤリと笑い鳴呼を下に見る。 「いや、ワンチャン女の子かも知れないぞ?」 「んー、女の子だったとしても根暗な女の子を無理かな?…俺は付き合い良くて可愛い子が好きだから。」 「お前サイテー」 ふと笑いがこみ上げた。挑発的にそんなジョークを言ってみたり、毎朝他愛のない話をしたりして、俺は今日までは平穏な日々を過ごしていた。 そう"今日までは"
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