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「あっ、あっ、ああっ……!」
一度失った快感を再び手に入れ、中が歓喜に震える。
唸りながら内壁を抉るそれは、佐藤くんに巧みに操られ、俺の敏感なところばかりを狙ってくる。
強すぎる快感の波が押し寄せ、一気に絶頂にまで上りついてしまいそうになるのを息を呑んで堪えると、喉の奥が閉まりうめき声が漏れた。
「理人さん、我慢しないで」
「いやだっ」
「もうイキそうでしょ?」
「でもっ……ああっ、そんなので、イキたくない!」
どんなに精巧に作られていたとしても、ただの作り物のそれが気持ちいいなんて思いたくない。
そこに好きな人の温もりがなければ、どれだけの行為をしたってなんの意味もない。
俺は佐藤くんの存在を感じたい。
息遣いを感じたい。
注がれる愛を感じたい。
「佐藤くんのっ、佐藤くんのがいいっ。佐藤くんのでイきたい!佐藤くんのじゃなきゃやだあぁっ……!」
オモチャの振動が急に止まったと思ったら一気に引き抜かれ、ビクンと跳ねた身体を強く抱きしめられた。
佐藤くんの速い鼓動が直接耳に届き、不思議な安心感が全身を包む。
「理人さん、泣かないで」
「っ」
「ごめんなさい。理人さんが予想以上にチョコもらってたから、嫉妬しちゃいました」
「な、んでっ……俺は、俺はっ……佐藤くんが……っ」
佐藤くんだけが、好きなのに。
声にならない声で紡ぎ出した言葉が、佐藤くんの唇に飲み込まれた。
触れるだけの口付けを交わし、佐藤くんが俺を見下ろす。
「は、やくっ……」
「欲しいって言って?」
「佐藤くんの、ほしい……っ」
「俺の、なにが欲しいんですか?」
「うっ、うっ……」
「言ってくれないとあげない」
「このっ、やろぉ……っ」
しってるくせに。
わかってるくせに。
ほしいものも。
してほしいことも。
ぜんぶ、わかってるくせに。
「挿れて!佐藤くんのでっかいちんこ、俺のおしりに挿れ――あっ」
貫かれたのが先か、達したのが先か。
「あっ、あっ……ん、んんんんっ!」
ガクガクと揺れる俺の視界の中心で、佐藤くんが優しく、優しく微笑っていた――。
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