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そんな事くらいは何て事ないんだ…けどさ、いつもどんなに頑張ったって頑張ってるように見えないって言われて、ドライだよねって言われて、俺たちの事なんて馬鹿にしてるんだろ?とまで言われたりして正直もう自分が嫌になってたんだ。誰も俺を認めてくれない。受け入れてくれない。愛してくれない。なんて、そんな事を思ったりしていたんだ。
「え?!圭ちゃんもしかして泣いてる?もしかしてお腹痛い?とりあえずトイレ行く?あ、薬とか?それか病院?大丈夫?何か変なもの食っちゃったの?」
待て待て、何で泣いてたら腹が痛いの一択なんだよ…あぁもう…本当さ力抜けるわ。何かもう全部がどうでもいい事のように思えてくる。
「大丈夫…別に何でもねぇから。気にすんな。」
「本当に?本当にほんとーに?!!」
「だから本当だって!おまえさもう帰れよ。タクシー代出してやるから。」
「うん。わかった…あのさ圭ちゃん…」
余りにもあっさりとタクシー代を受け取る事と帰る事に驚きつつも、何?と言葉を返すと、いつもはしないような真剣な顔をした祐介がそこにいた。
「どうした?何だよ?そんな顔して…」
「俺、圭ちゃんの事好きだよ。」
「お、おう。それはどうも。」
そんなの前から知ってますけど?おまえがどれだけ俺を好きかなんて。まぁ、のんちゃんの次にだろうけど。
「だからね!圭ちゃんの笑った顔も泣いている顔も全部見たいし、全部が好きなんだ!えっと…こういうのって何て言ったら…あぁ、そうだ!愛なんだ!愛!だから…だからもっと頼ってくれていいから!辛い時とかしんどい時とか俺ものんちゃんもいつでも飛んでくからさ!だから1人で悩んだりしないでよ…腹痛かったら俺が薬買ってくるからさ…」
そう言った祐介の顔が何故か半泣きだった。
言いたい事もよくわかんねぇけどわかる気もした。やっぱおまえはエスパーだってそう思った。こいつなりの励ましの言葉なのかもしれない。1人じゃないって言ってくれている。俺の事を認めて受け入れて愛してくれている。
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