バレないもどかしさ

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いつもどおりの日常。学校からの帰り道。 目の前で楽しげにゆらゆら揺れる、ポニーテールを眺めた。 「ふふっ、美味しい!」 食い気がありまくりの様子に、こっそりため息をつく。 昔と変わらない、幼なじみという立ち位置。それを変えるべく告白したいのに、何もできない。 「なぁ食べながら歩くの、みっともないだろ」 「できたての熱々を食べたいんだもん!」 「同じクラスの女子で、同じことしてるヤツはいないって」 「文句を言うなら、ついて来なきゃいいでしょ」 アイツが足音を立てて歩くと、ポニーテールが左右に大きく揺れた。 (しょうがないな――) 急ぎ足で隣に並び、左腕を強引に掴んだ。 「何すんのよ」 「口の端に、ケチャップついてる。そんな顔を、道行く人に見せたい?」 「それは嫌」 腕を引っ張ってすぐ傍にある、公園のベンチに導いた。
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