カップ麺に捧ぐ
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ガスの元栓を開く。昭和の末年に製造された古ヤカンに、水道水をぶち込んだ。水の体積で重みを増したヤカンを、ガス台にかけた。沸騰するのを待つ。その間、俺は目を閉じてそこに立ち尽くしていた。数時間前に銃を撃発した衝撃が、未だ右手に残ったまま、消えようとはしない。目を凝らし、右手を拡げて見た。 俺は人を撃ったのだ。撃った相手は組織の人間だった。
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