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危ないっ!!
ドンッ!
「はぁ~……、怖かった死ぬかと思った…」
「あんな車がいるなんて……、おや?」
「あんたが助けてくれたのかい?」
うん!大丈夫?イタイのない?
「いつから着いて来てたのかねぇ…」
「あら?!丈夫な子に育ったね。帰ったら今度は私が、きれいきれいにしてあげるからね?」
「ありがとう…」
幸いにもぶつかって、かすり傷で済んだみたいだけど、それ以上に今度はおばあちゃんに洗って貰えるみたい!
すっごく嬉しい!!
ある日のこと
「おばあちゃんが動かなくなっちゃった…」お祭りの時に見た布……、でも何かが違う…。
僕のせいかな?僕が守ってあげられなかったから?僕のせいで動けないの?
それからは背を超されたマゴとおじいちゃんが僕のことを洗ってくれた。
嬉しいはずなのに…、何かが足りない。
「元気がないな…、お前もばぁさんが居なくなって淋しいのかい?」
淋しい?そうなのかな?
「ワシもだよ…、でも思い出は消えたりしない…、大丈夫!」
大丈夫?そっか、そうだね!
「これからも世話になる。よろしくな」
うん!!
まだまだ僕がしっかりしないと!
またある日のこと。
軒の先で、マゴとおじいちゃんが何か話してるみたい。
「いいか?ここだけの話しなんだがな?『つくもがみ』て知ってるか?」
「聞いたことはあるけど迷信でしょ?」
「あの子がそうなんだ…、今までワシもばぁさんも何度も助けられたんだ…」
「またまた~、威かそうとしてるだけでしょ?」
「今まで不思議に思ったり感じた事はなかったか?」
「それは……、まぁ気のせいかなって事はたまに……」
『「僕はいつまでも忘れないよっ!」』
「今の?!聞こえたか?」
裏戸が風で鳴いている。
僕はおじいちゃんに拾って貰えなかったら、ただの棒キレ。
支える事とその手のぬくもりをずっと覚えてる。おじいちゃん、おばあちゃん、マゴ。
これまでも、これからも、ずっとずっと忘れないよ…。
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