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「怖いプギ!」
チャーコが反対側の廊下に駆けだした。
ところが行き止まりの赤い扉から、濁流のような鮮血が押し寄せてきた。
「たちけて──!」
「映画『シ〇イニング』を観てないのかチャーコ?」
「だからァ、あたち怖い映画ちらいなの!」
おかしい。こんなハズじゃなかった。
2匹は物陰に隠れながら、暴れる心臓をなだめていた。
「まるでお化け屋敷みたいプギ」
「いや、編集者さんから来たメールには……」
ヌコリンはスマホの画面を見て目を丸くした。
“集合場所はココね。わたしメラーさん”
不気味な血文字で書かれているではないか。
もうヌコリンの肉球はイヤな手汗で濡れまくっていた。
「やっぱりホンモノの幽霊プギ!」
「あ、慌てるな。オレの秘密兵器“幽霊スカウター”で調べるからニャ」
「幽霊スカウター?」
「霊気量を測定できる便利装置だニャ」
ヌコリンはスチャと装置を掛けた。
「おニョニョ!?」
途端に戸惑いの声をあげる。
霊気スカウターの数値がみるみる上がっていったからだ。
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