主人公の流儀

2/8
前へ
/96ページ
次へ
 しかし、祖父との間で交わしたこの約束が果たされる日が来ることは永遠になかった。  駈と両親が東京に帰ってから三週間が経過した一月下旬、祖父は食べていた餅を咽に詰まらせ、あっさりと亡くなってしまったのである。
/96ページ

最初のコメントを投稿しよう!

81人が本棚に入れています
本棚に追加