アッキーの家族

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「あんた何やってんのよ!自分の母親に手を出すとか最低でしょ??チャンと謝りなさいよね」 咄嗟のことにビックリして私は、アッキーを怒鳴りつけてしまった。 その場は私の勢いに驚いた彼が、母親に謝っていたけれど、後から聞くと、彼は高校生位から気に食わない事があると母親に手を上げる様になっていたらしい。 私は、父親からDVを受けていた事を話し、女に手を上げる男は許せないから、自分よりも弱いモノに手を挙げる、そんな男は要らないから、と宣言した。 その話をしてから、アッキーは母親に手を挙げる事は無くなった。 少なくとも私の前では。 でも、そもそも母親に手を挙げる様な子に育てた母親も、やっぱり過保護で、過干渉だった。 すっかり私を自分の息子の嫁扱いして、家に遊びに行く度に自分の古着をたくさんくれた。 極度に寒がりの私は、夏でも半袖は着ない。 外は暑くても屋内に入るとクーラーが効いていて、すぐに寒くなるから。 でも、おばさんは、たくさんのサマーセーターをくれた。 半袖もニットも着ない私は、正直とても困ったけれど、取り敢えずその場は「ありがとうございます」と言って受け取っておいた。
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