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「やあ、リッヒー。今日も目覚ましご苦労さま」
「お前それ本気で言ってんならぶっ飛ばすぞ。てかその呼び方やめろよ、気持ち悪りぃ」
リッヒー、もといリヒトは僕を毎日ものすごい爆音とともに起こしてくれる。
まあ、僕が起きてこないから仕方なくだろうけど。
「でもあれ、今日いつもより早いね。なんかあった?」
小首傾げた僕に、リッヒーからの冷たい視線が浴びせられる。
「お前なぁ、昨日も言っただろ。今日はお前のパートナーが来る日だって。」
あーミハが言ってた気もする。
「お前ほんと仕事以外ポンコツだよな。まあいいや、早く準備して来いよ。あんまり遅れると後が怖いぜ」
わぁったーと間延びした返事をする僕に、盛大なため息を残してリッヒーは出ていった。
パートナー、か。
そう言うと聞こえはいいが、
所詮裏切り防止の首輪だ。
いざとなれば殺しあうことになる。
「だから僕は要らないって言ってるのになぁ」
そんなつぶやきは誰に聞かれることもなく消えていった。
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