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中間テスト、期末テストと別室で受けている。
成績上位。
教科別でも総合成績でもいつも十番以内に入っている(らしい)。
学校に登校して、テストも受けて、成績もついている。
だから多分…不登校。
あれ、学校に毎日来ているから不登校じゃないのかな。
上馬場くんの席は固定だ。
廊下側一列目、一番後ろ。
テストが終わったら行われるくじ引きの席替え。
通称「ババ席」の子は上馬場くんの分のプリントなど管理して、昼休みに第二会議室に渡しに行く。歴代ババ席情報によると、ほとんど会えないらしいけど。
いなかった場合は第二会議室の後ろのロッカーに入れておけばいい。
きっかけは突然だった。
いつも通り第二会議室に向かう。
中に何人かいる。上馬場くんと同じように教室行かないだけの人かもしれないし、会いに来た友達かもしれないし。その辺は興味ないからよく分からない。
「失礼します。上馬場くんいますか」
ドアを開けて声をかける。大抵は三つ編みの女子生徒(名札の色から多分ニ年生)の子が「いません」と答えてくれて「分かりました」とロッカーにプリントを置く。
いつもと同じ流れになる…はずだった。
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