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貫地谷南4
「すみません……となり座ってもいいですか?」
「どうぞ?」
「ごめんありがとう! 遅刻しちゃって……。初めましてだよね?」
「そうね。ここの学生じゃないから」
「え、あ、ごめんなさい! 別の学科の同い年かと思って!」
「気にしないで! むしろ、学生になれたみたいで少し嬉しかったから……。タメ語でいいよ」
「あ、じゃあ……えっとここの学生じゃないってのは?」
「ん。あんまりよくないんだけどね……先生にお願いして受けさせてもらってるの」
「そうなんだ……」
「あ……ごめんなさい。嫌だよね。大学生でもないのに大学で学んでるなんて」
「……いや。先生がいいって言ってるんならいいんじゃない……かな」
「え……」
「勝手な考えかもしれないけどさ。しかもここの学生より学ぶ意識がしっかりありそうだし先生もそっちの方が嬉しいんじゃない?」
「あ……」
「これ、電話番号。テストはないかもしれないけど、ノート……聞き取れなかったりしたら、大変でしょ?これからなんかあったら私のわかる範囲では教えるし!」
「……ありがとう。そういや、お名前は?」
「私は、貫地谷みなみ。貴女は?」
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