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「んんっ」
ここ、学校なのに。
久しぶりに遼ちゃんに触れてる肌が嬉しくてそんなこと、全部頭から飛んじゃった。
遼ちゃん、遼ちゃん、遼ちゃん!
「ひよ、ごめんな……」
え?
「俺、ひよ泣かせたくないのに、また泣かせちまった」
「遼ちゃん……」
「俺、ひよのことになるとダメだな、ホント」
あたしはブンブン首を振った。
「あたしも、あたしもごめんなさい」
遼ちゃん、クスッと笑った。
「ひよは悪くない」
優しい、いつもの遼ちゃんの声。甘くて、柔らかく低い。胸が熱くなってしまって思わず目を開けそうになったけど遼ちゃんの大きな手にそっと瞼を押さえられた。
「ちょっとだけ……するから俺のワイシャツ噛んでていいぞ」
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