プレゼントの中身

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「愛する人を戦地に残した兵士の士気が下がるのを防ぐため、兵士の婚姻が禁止されたんだ。それを、聖バレンティヌスと言う人が内緒で結婚式を執り行ったんだって。でも、その人は処刑されちゃったんだって。2月14日がもともと、家庭と結婚の神であり女王ユーノーの祭日だったから、彼はその日に……」 「だから恋人たちや結婚の日になったんだね」 「そういうこと。だから、この日にしたかったんだ。困難があっても結ばれるようにってね」  二杯目の紅茶を飲みながら、私たちはゆっくりと過ごしていた。もうすでに蝋燭は燃え尽きて、二人を照らしているのはルームライトだ。それでも、甘い香りはこの空間に残っている。 「そういえば、かっこいい台詞ばっかりで、ちゃんと『愛してる』って言ってもらえてない」 「あっ」  彼はみるみる赤くなった。紅茶をテーブルに置いて、赤くなった顔を手で隠す。 「……言った気になってた、言いたいことだったのに、言えてないなんてカッコ悪い」 「じゃあ、言って?」  彼は真っ赤になった顔を晒して、私の両手を取ると、一度その手に顔を押し付けた。それから、毅然と顔を上げる。 「愛してる。一生、この気持ちは変わらないよ。僕の全ては君に捧げる」  言い切ってくれたけれど耳まで赤くて。私はその、余裕のない顔も大好きだ。 「私も、ずっと愛してる。大好きだよ」  ぎゅっと抱き合った体は熱いほど。今日は晴れたから、きっと夜の寒さは厳しいだろう。でも、二人ならそんな寒さを越えて、きっと綺麗な星を見つけられる。そう私は確信したのだった。

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