恋慕し

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 彼も察していた。  きっとこの冬が最後なのだろうと。  今年の夏を待たずに、自分は消えてしまうのだろうと。 「それでも……いいよ」  心の赴くまま、私は彼のその真っ白な頬にキスをした。  私も今は孤独の身だからーー
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