1人が本棚に入れています
本棚に追加
出会い
私、美雪と彼、幸男との出会いは、雪深い山の中だったーー
陽もすっかり隠れて、辺りは真っ暗だった。
私は頂上まであと七百メートル位のところで、大木にもたれるようにしてうずくまっていた。
ーー私は最後の生き残り。だったらもう、ここらで死んでもいいかなーー
ぼんやりとそう考えていた時、目の前に何やら影が見えた。
--熊、かな?--
このまま誰にも知られず、消えてなくなってもいいと思っていた私は、特に慌てるでもなく、その影から視線を外した。
最初のコメントを投稿しよう!