5人が本棚に入れています
本棚に追加
ガバッ......
『どこだここは...』
部屋の中を見渡す。
壁や床や家具など、全て白で統一されている。
部屋にはベッドとトイレと扉しかなさそうだ。
扉には取っ手がなく、
それに添うように壁に、
黒く四角い物が壁に埋め込まれていた。
あと気になったのはこの右手の包帯だ。
手の甲を覆うように包帯が巻かれている。
恐る恐る包帯を解く。
(なんなんだこれは!?)
手の甲の中心に、
キラキラと青色に光るチップが埋め込まれていた。
不思議と痛みはない。
(どうやってしたんだ......)
ポン_____
チップから音が発する。
「やっほー、人間の男子、右手のチップ気に入ってくれた??」
『ふざけんじゃねぇ!!』
「まぁまぁ落ち着いて、
それはね「ドミネーションチップ」といって、
色々なシステムがあるんだ。
そのチップを埋め込まれた人間は、
半径100m以内にいるチップを埋め込んだ罪人に、
逆らうことは出来ないんだよね。
つーまーり絶対服従ってわけ!凄いでしょ?」
『そんなの、嘘だろ!』
「ホントだよ、命令動かないで」
次の瞬間ビリッと体が痺れ身動きが取れなくなる。
『ッ......』
ウィーーン_____
扉が開き、声の正体が出てきた。
背中に翼が生えており
羽の色は黒だったり白だったりまばらだ。
どうやら、鳥類みたいだ。
「ねっ、言ったでしょ?解除」
『お前が、このチップを埋めたやつか!!』
俺は罪人に詰め寄る。
「わー、怖い怖いお兄さん怖くて、また命令しちゃうかも!だから..離れてくれるかな?」
罪人は右手のチップを見せてくる。
俺のやつとは違って赤色をしている。
すぐさま距離を取る。
ふと疑問に思った。
『なんで俺、罪人の言葉喋れてるんだ??』
「それはね______」
ウィーーン_____
「リズ、喋りすぎだ」
「すみませーん隊長」
なんだこの罪人は髪が金髪で長く、
長い尻尾が見える。
堂々たる風格はどこかライオンに似ている。
「おい、そこのお前なぜ部屋に、
コモドオオトカゲの卵があったんだ?理由を述べろ」
『いっ、嫌だ』
「隊長そういう時は使わないと、命令理由を教えて」
『お、___が_____だから..俺が産んだからッ...』
「えっ!?」
「おい、どういうことだ??
命令だ、ちゃんと理由を話せ」
最初のコメントを投稿しよう!