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補佐官である「司命」(しみょう)にとりついでもらい、閻魔と話することになった。
閻魔大王
「オマエたちの言い分はなんだ。ワシも最近は裁判が立て込んでいていそがしい。」
牛頭
「閻魔様、今、地獄では亡者(もうじゃ)が増えすぎ この数の鬼では全くたいおうできておりません。さらに鬼を増やしてはいけないでしょうか?」
閻魔大王
「こないだ100匹(ひき)ほど増やしたとこだが足りんか?」
赤鬼が突然 口を開いた。
赤鬼
「今のところ3交代で休みなく亡者の責め苦を続けてはおりますが、まかないきれておりません。現に、わたしのいる等活地獄では鬼が亡者をぶち殺すのがウリなのですが、多すぎて殺しきれてません。
鬼にやられてない亡者どもは、ただ、ぼーとしてる。これではただの亡者の寄り合い所です。はなはだしいのは自分が何地獄かわかってないものまで出る始末。ここはなにもしないでぼーとする地獄なんだなあ、とか言ってます。なんとかなりませんかねえ。」
閻魔大王
「鬼を増やすことはできる。問題は亡者はいつまでも地獄にいるわけでない。やがて亡者も一定期間苦しんだら別の世界に行く。そのときになると鬼がめちゃくちゃあまってしまう。だから最小の鬼数(おにすう)【人数 にんずう のこと】でいくのがベストだと思ってあまりふやさなかったが・・・それではいかんな。一気に1000匹ほど鬼を増量するか。」
牛頭
「ありがとうございます!閻魔様!。これで鬼たちも労働地獄から解放されるでしょう。
」
というわけで鬼たちが増員されることに決定した。
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