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黒鬼
「赤鬼はん、この等活地獄は争いや戦いをして殺人をやったものが落ちる地獄なんで、
今、戦争に参加して死んだ軍人が大量にやってきてるんや。そりゃあ亡者もあふれとるで。」
赤鬼
「でもいくらなんでもこの人数の亡者がわんさかやってきては今いる鬼の数ではまかないきれんわ。ずーと亡者ぶちのめしてて もーきりがない。鬼の数増やせんかのう?」
黒鬼
「それについては、わしらの上司の牛頭(ごず)さんが地獄の閻魔のところに行って相談してるとこらしい。なんでもあと数年はこの戦争続くらしいんで鬼を増やすほうにいってるそうや。」
赤鬼
「で、その牛頭(ごず)さんはどこにおるんや?」
黒鬼
「あこやで」
と言って黒鬼ははるか先の二つの山を指さした。
そこには2匹の鬼がいた。一方は頭は牛、もう一方は頭は馬、体は人という鬼が手に責め道具を持ち、
地獄に落ちたものを山の間に追いやっていた。そうすると双方の山の距離がどんどん縮まり、やがて合わさる。間に入っていた者たちの体は砕け、血は流れて地を満たす。
黒鬼
「おーい牛頭さんよう、鬼を増やす話どうなった?」
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