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たぶん、こうなるだろうな…とは予想していたから、飲食店ではなくカラオケボックスに入ったわけだが、マイク無しでも充分室内に声が反響している。
「でも…そういうところも好きなんですよね?」
彩香が訊くと、緋浦は大胆にむせた。
ゴホッゴホッとむせた後、彩香を見、女の顔をする。
「人のために一生懸命働く五十嵐くん…ヒーローみたいですもんね」
彩香の言葉に共感したのか、緋浦は彩香の手を両手で握り、目を潤ませた。
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