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少しだけ緋浦の気持ちが落ち着いてくると、彩花はほっと息を吐き、穏やかな表情を浮かべた。
「今の私を作ってくれたのは、お義父さんだったり、野本さんだったり、五十嵐くんや緋浦先生だったり、お世話になってる職場や奏さんたちだと思います」
「そこに私も入れてくれるんだ?」
緋浦がはにかみながらそんな事を言う。
「当たり前じゃないですか!緋浦先生は私にとってお姉ちゃんみたいだから…私の方が年上なんだけど」
空になった緋浦のグラスを見て、彩香はメニュー表を差し出す。
緋浦はそれを受け取りながら嬉しそうに笑っていた。
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