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「まあな」
あそこまで溺愛した人を失ったのだ。
傷ついてないはずがない。
しかし、今朝会った時の野本は、まるで感情がないようだった。
何にも動じず、淡々としていて、仕事以外の話を一切しなかった。
しかし、緋浦は頭の中で野本の性格を分析しながら、最悪の事態を想像していた。
「犯人が分かったら…アイツなら殺しかねないと思うけど。気を付けて見張ってないと……」
五十嵐は緋浦の言葉をどこかうわの空で聞きながら、報告書を閉じた。
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