3話*

6/6

161人が本棚に入れています
本棚に追加
/50ページ
 男性とセックスするのは、もしかしたら最後の夜になるかもしれない。男性の事を忘れたくなくて、晴斗はそう答えた。晴斗の答えに男性は満足そうに頷くと、自分の服を寛げた。固く勃起した男性の自身が取り出されて、晴斗は思わずまじまじと見つめてしまう。自分と違う大きさに驚いたのもあれば、今から自分の後孔に挿入されるのだと思うと、不安よりも期待の方が勝っていた。男性は晴斗の腰を掴むと、ゆっくりと晴斗の後孔に男性の自身をずぷずぷと埋めていく。 「ひっ、ぅうううう!!!」  男性の自身の熱や質量が、晴斗の体内に伝わってきて思わず目が眩みそうになった。晴斗の処女は男性の手によって散らされた。その事実が晴斗にとって、とても嬉しい事に思えた。男性は額の汗を手で拭うと、晴斗の耳元で「動くぞ」と囁くと、律動を開始していく。ぱんぱんと肌と肌がリズミカルにぶつかり合う音が響く。前立腺を擦り上げるように奥を突かれていくので、晴斗の身体は快楽の刺激によって仰け反ってしまう。ベッドのシーツの海に溺れながら、晴斗は初めて与えられる快楽でいっぱいいっぱいになっていた。潤んだ瞳からは快楽の涙が零れ落ちる。その涙を男性は舌ですくうと、目元にキスをしてあやす。段々と、男性の律動が激しくなっていくのを感じて男性も限界が近付いているのだと気付く。晴斗は快楽の波に溺れそうになりながらも、男性に懇願した。 「な、かに、だして……っ、くださいっ!」  せめて、男性とセックスをしたという証が欲しいと晴斗は思った。男性は晴斗の言葉に一瞬目を見開くが、すぐに口角を上げる。そうして、晴斗に口付けを落とすと、律動を早めていく。最奥を目指して突かれていく度に、晴斗の身体は気持ち良さを感じてしまう。男性の自身が力強く最奥を突いた時、晴斗の自身が限界きたのか白濁をまき散らしてしまう。 「ぁ、あああああああ!!!!」 「……、っ」  晴斗の体内はきゅうきゅうと搾り取るかの様に締め付けてくるので、男性の自身も弾けて精液を吐き出した。精液の熱に身体が焼かれてしまいそうだと晴斗は思った。男性は最後の一滴まで、晴斗の体内に吐き出す。吐き出し終えると、ゆっくりと男性の自身が抜かれていく。晴斗の後孔からは、精液がとろりとシーツの上に零れ落ちて卑猥に映った。晴斗は「このまま夜が明けなければいいのに」と思いながら、深い眠りに着いてしまうのだった。
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

161人が本棚に入れています
本棚に追加