9話*

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 愁が唇から離すと、晴斗は名残惜しそうに愁の唇を目で追いかけてしまう。愁は悪い笑みを浮かべながら、晴斗の頭を優しい手つきで撫でると、晴斗の寝間着を淫らに脱がしていく。そうして、晴斗の色白の首に顔を埋めた。最初、紅い舌で晴斗の首を舐めていたかと思うと、強く吸い付いた。吸い付かれる度に、晴斗は「あっ」とあられもない嬌声を零す。生まれて初めてされる行為に、晴斗の身体は悦びに震えていた。愁は晴斗の首筋に吸い付いて、淫らな紅い花を咲かせていく。晴斗の首に、満足するまで淫らな紅い花を残していく。そうして、晴斗の顔を覗き込みながら悪い笑みを浮かべる。 「お前は俺のものだという所有の証をここに残した」  細長い冷たい指先で、愁は晴斗の首筋をなぞる。その度に、晴斗の身体は気持ち良さで快楽を感じてしまい、びくんと感じてしまう。 「所有の証をたっぷり残してやるから、覚悟しておけ。晴斗」  色気を放つ悪い大人の笑みを浮かべる愁に、晴斗の色白の身体が羞恥心から薄紅色に色付いて上気してしまう。愁は宣言通りに、晴斗の首に淫らな紅い花を咲かせると、次は晴斗の鎖骨や胸元にたくさんの淫らな紅い花を咲かせていった。
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