1話

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 端正な顔つきで、がたいの良い身体の男に抱かれている男性は、とても気持ち良さそうに自らも腰を振り、喘ぎ声をあげていた。その光景が目に焼き付いて離れなかった。その後も、晴斗は男性同士がセックスしている映像を見続けた。そして、いつしかその映像を見ながら自慰をするようになってしまった。女性の裸体よりも、男性同士のセックスの映像を見て自慰するのは、明らかに普通ではない、異常な事だと思っていても、身体が求めてしまい止められそうになかった。  さらに晴斗は、いつしか「自分も女の様に男に抱かれたい」と思うようになってしまった。晴斗の自身を扱いて自慰をするだけでは物足りなく感じてしまい、親に内緒で大人の玩具、いわゆる男性器をモチーフにしたアナルバイブを、こっそり購入してしまった。アナルバイブを使用しての自慰は、忘れられそうにないくらいに、とても気持ち良くなってしまい、戻れない所まで晴斗の身体は堕ちてしまった。今では、後ろの孔をいじらないと達けない淫らな身体になってしまった。  そして、晴斗はアナルバイブでの自慰でさえも物足りなく感じてしまい、さらにもう一歩踏み出してしまう。ネットサーフィンをして、ゲイバーという特殊な飲酒店の存在を知ってしまった。金を払えば、自分の事を抱いてくれる人はいるのだろうかと思いながらも、身体が疼いてしまい仕方が無かった。こうして、晴斗は『ナイトムーン』の店に入ってしまったのだった。
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