第一章 夢から覚めたら

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 成長していけばボタンの数も増えて途中で気づかない時もある。  周りもボタンの掛け違いなど気にしてくれなくなる。  反抗期には自らボタンを掛けずにいたりもする。  早期リタイヤした奴は学歴という壁に跳ね返されて大人の社会で苦労する。  その壁は死ぬまで目の前に立ち塞がる。  年月をかければかけるほど、ボタンの掛け違いに気づいた時に、気力が一気に失われ絶望へと変わる。  良い大学、良い企業に勤めた人ほど味わう絶望感が大きいのだろう。  長い人生でちょっとした掛け違いが人生を大きく左右するというのは、コンティニューも復活の呪文もないハードなロールプレイングか。  高校受験、大学受験、最近では中学や小学校でも受験戦争だと聞く。  物事を決める決定権がない年齢から人生を決めていくような受験戦争に巻き込まれ、失敗すればどんどん逸れていく。  絶望感に耐え切れなくなれば、普通の生活もままならなくなりニートや引きこもりになってしまう。  全てのニートが精いっぱいチャレンジした結果ではないかもしれないし成功してる者からしたら努力と工夫がたらない甘い人間だと思うかもしれないが  世の中は一度の挫折に対しての評価が悪魔の制裁に思えるほどだ。     
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