第三章 嘘の幸せと真実の絶望と

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「神が意地悪で人を殺しているんじゃないんだ。神は万能だからサイコロの1を永遠に出すことだってできる。だが、その事だけに神経費やすわけにはいかないんだ。神でもほんの一瞬気が逸れた時に1以外の数字になる。それが人間界の突然の死なんだ。だからと言って誰も恨んではいけない。常に我々は神の掌の上で生かされているだけなんだよ。その事に納得出来なければ、神に反逆するしかないさ」  出てきたジンを半分まで一気に飲んでカツサンドを平らげた所長はいつもの笑顔に戻っていた。
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