第三章 嘘の幸せと真実の絶望と

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 自分のした行いが、良い事ならば良く、悪い事ならば悪く物事は進んで行く。  幸せになるために良い行いをしていけば、良い未来があると。その未来を作ったのが過去の自分。つまり今を意識している自分ということなのだ。  今日現れた敵は、今後命に関わってくるかもしれない。だけど、逃げるわけにはいかない、逃げても良い事はないはずだ。悪い事が先延ばしになるだけだろう。 「そういえば所長、五大明王って俺が加わるって悪い冗談でしょ?アイツ完全にキレてましたよ」 「宣伝しといたから、これからは名指しで殺しにくるかもな。ハッハッハー」  笑えない冗談なんですけど。 「ウタル、お前にはなれる素質があるし努力も真面目にする。俺が保証するから自信もっていこうぜ。その前に攻めてこられたらお手上げだけどな。ハッハッハー」  お手上げなのは、所長にですわ。 「ブラックソードから炎が出てきたのも、偶然ですかね?ああいう仕組みなのですか?」 「そうだな。人にはそれぞれ属性があってだな、俺は雷なんだがウタルは炎って感じでブラックソードが反応するんだ。前にも言ったかもしれないが、悪の心が強くなったらコイツに取り込まれるから気を付けておくようにな。ま、ウタルなら大丈夫だと思うがね」     
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