最終章 智慧

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 もちろん有難うと言ったのだが、経営者が何らかの都合で大富豪になって店を閉めることになったら困るのだ。  ケーキ屋さんは他にあれど、同じ味のケーキは無い一子相伝。  気に入った店はお金出すから頼むから続けてください。そして売ってくれて有難うなのだ。  結局、片手にケーキ達、もう片手に焼き菓子達の入った袋を持って店を出る。  小腹どころか空腹時に食べ物を買うときは余計に買ってしまう傾向があるというが、まさしくそれだな。  なんでこんなに空腹なのだろうかを考えていると、焼けたパンを食べるのを忘れていたことにようやく気付いたのだった。  コーヒー二杯飲んで、パンを取り出すのを忘れてしまったのだった。  
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