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長さは車二台分くらい、10メートル位だろうか。大蛇というか龍をイメージさせる感じだった。
「結構デカイけど、この特殊武器が効力無しだったらお手上げだな」
「だから早く逃げようってば」
「ちょっと黙ってろ。俺も頭ん中ぐちゃぐちゃで整理つかないんだよぉ」
「え、バカなの?」
「バカじゃないけどこの場合バカの方が色々考えずに逃げれて逆に賢いかも な」
「じゃあ私も逃げない」
「いやいや、お前は逃げろよ」
「ここは俺に任せてって感じ?俺の屍を超えていけ、みたいな?」
「お前よくこの状況でそんな考えできるな。流石女子高生だな」
こちらの事情はお構いなしに“W”が突っ込んできた。
俺は特殊武器を前にかざした。寸前で“W”は回避したが前足に気付かず俺はフッ飛ばされた。
「足なんてあったか?」
「どっちかって言うと手じゃないの?」
「そっか、手か。ってそんな問題じゃねーよ」
「じゃあ前足じゃない?」
今度は上から、その手が俺に襲い掛かってきた。
特殊武器を上にかざして防ぐ。すると武器に触れた“W”の手は燃え散っているようだった。
「効果はあるようだな」
特殊武器が“W”に有効だと分かった俺は今度はこっちから仕掛ける為に全力疾走で“W”に向かっていった。
「ちょっと、どこに向かって走ってんのよ。逃げるのよ!」
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