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「ウタル?冗談でしょ?」
「この状況で冗談言うか」
“W”は手で攻撃してくるが特殊武器が有効で随分燃え散っている。
怯んだ時に足の方まで近づき片足を昇華させた。
バランスを崩した“W”を一気に片付けようとしたが、公園の外を小さな子供を連れて歩いている親子に気が逸れた瞬間強烈な痛みと共に俺は“W”の尻尾で飛ばされてしまった。
直ぐに立ち上がろうとしたが結構足にきていて立ち上がるのに時間がかかった。
再度、尻尾による攻撃が来そうな時に手に持っていた特殊武器がないことに気づいた。さっきの衝撃の時に手放してしまっていたのだ。
周りをキョロキョロ見廻して転がっているのを見つけた時に意識が飛んでしまった。更なる“W”の攻撃をまともに受けてしまっていたのだった。
身体を揺さぶられながら薄っすらと目を開けた。俺を呼ぶ声。誰だろう。聞いたことあるような、けど懐かしいとかそんな感じじゃない。
ぼんやりとしながら目を開けると女子高生が必死に俺を呼んでいたのだった。
「ウタル!ウタル!目を覚ましなさいよ!」
どうやら公園の遊具の所まで俺を引きづって連れてきたらしい。俺はやっと現状を理解した。
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