第二章 此が有れば彼が有り、此が無ければ彼が無い

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「お前も本部の女子社員からセクハラキングと呼ばれてていつか告訴されるぞ」 「おかしぃなぁ、お互い同意のスキンシップのはずなんだがなぁ」 「セクハラする奴は大抵同じこと言うんだよ」  所長のセクハラは梓さんにだけじゃないことが良く分かった。 「もやしぃ!昨日入社したばっかりで家庭教師のバイトも兼業でやっていけるのか?訓練怠るなよ!」 「訓練?ですか」 「当たり前だろ!どんな“W”が現れても瞬殺できるように日々訓練するんだよ!武器は何使ってんだ?」  新人育成に定評があると言うのが頷ける熱い所長なのはなんとなく分かった気がした俺は特殊武器を差し出した。 「やっぱりブラックソードか!日比谷と同じ試作タイプじゃねーか!よくこんなのを新人に扱わさせるもんだ。日比谷もやっぱり鬼だな!」 「まぁまぁ、その辺りはおいおいで、うちはうちのやり方でのんびり行くから」 「のんびり育成してたら大会に間に合わねぇぞ!」 「うちは出ないから大丈夫だよ」 「大会ってなんですか?からし作り?」 「お前幸せ脳回路だな!大会ってのは技術格闘大会に決まってんだろ!聞いてないのか?」     
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