第二章 此が有れば彼が有り、此が無ければ彼が無い

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 この状況でお構いなしに自分の言いたいことだけを言って、尚且つ俺は何もしてない妄想で変態扱いも忘れないでぶっこんでくる。元々の性格なのだろうけど、“W”を成敗するのに慣れてしまっているのだろうけど、相手からしたら“W”なんてわからないからこの緊迫した状況で本人置き去りで話進める女子高生に唖然としている。わからんでもないが“W”を成敗した後は真面目に生きて今までの悔いを改めよ。そうすれば緊迫した状況に女子高生が割り込んで置いてけぼりになることもないだろうから。  唖然としている三人組にブラックソードを切りつける。大型犬程の大きさの“W”が出てきたが難なく成敗できたのは所長との訓練の成果が少しはあるようだ。 「もう終わったの?“W”ってやつは出なかったの?」 「なに言ってんだよ。大型犬程の大きさの“W”が出たじゃねーか。まぁ俺の実力で一瞬で成敗したんだけど早すぎて見えなかったか?」  冗談交えて言ったが曜子は真剣な目で倒れている三人組を見つめている。 「とりあえず電車に乗ってから考えましょ」  真剣に考えながらも電車に乗り遅れて学園に忘れ物を取りに帰る時間のロスをしない行動に、さっきの冗談を言った自分を恥ずかしく思いながら電車に乗った。
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