さよならの向こう側

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私は、うだつの上がらない35歳のサラリーマン とっくの昔に結婚は諦めていた 彼女に会うまでは・・・ 飲み屋帰りに、一人の女性が 「男に追われてるんです!助けてください!」   こんなクソみたいなドラマ設定が自分に起こるなんて 私は、断ろうと彼女の顔をみた 「この辺詳しいからあっちに逃げよう」 彼女の手を握り二人で住宅街に逃げ込んだ 「ありがとうございます!なんてお礼を言えばいいのか・・・」 私は、別にいいよ 気をつけてねと言った そして、私は、彼女の足元をみた ミニスカで今にも見えそうだ  「そうだ!今日バレンタインだからチョコちょうだいよ」 「はい!私手作りチョコ好きなんです!」 彼女は、27歳で、池袋のデパート勤務のようだ 男と喧嘩別れして男が暴走し、逃げたということらしい 私と彼女は、自然と手をつなぎ私のマンションに入った 彼女は、チョコ作るね!といい作り始めた 後ろ姿に興奮した私は、後ろから 「味見させてよー」とせまると 「だーめ」 二人のいちゃいちゃが始まった 恋なんてこんなもんなのかもしれない  女性なんてちょろいもんだ 私は調子に乗って胸を触ったそして、ちょっとチョコなめたい!といい 指で作りかけのチョコをなめた 甘かった 私は、それからの記憶がない 目が覚めた私は、彼女を探したがもういない カーテンを開けるともう日が出ていた ずっと寝ていたようだ 私は武者震いし、財布を確認した お金もあるし、カードも免許証もあった 私は安堵した それと共に後悔した あんなかわいいコが俺に一目惚れするわけないのに 何をやってんだと 普通にバレンタイン楽しめば良かったと テーブルに置き手紙があった 「さよなら」 その脇に箱があった チョコかなと思ったが、中身は包帯だった 私は急いで鏡をみると ボコボコの顔になっていた そして、デコボコになったフライパンを見つけ 私はニヤリとした すぐに準備をし、会社に行くとみんなからどうしたの?と 会社のヒーローになった気分だ 私は、さよならの手紙を見せながら 「彼女に昨日振られて喧嘩してこれよ」と なんだか一瞬だけモテ男になれた気がした
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