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何をやらせらせても、スマートに決め、早坂さんと並べば、完璧超人カップルなんて言われていたりもした。だから、微塵も期待出来ない関係性に心が折れそうになる。
見事に降り積もる雪に、自分の心が投影されているかのように思う。
神様は意地悪だと思う。試すようなことをするなんて・・・
「ヤバイな。かなり積もってきたな。店長が早く店、締めて良いって連絡来たから、ササッと閉めようぜ。」
雪は深々と降り積もり、交通麻痺を起こしていた。今、店の中には、早坂さんと私だけで、ドキドキする。
「・・・こりゃ、帰れるかな?」
頭を掻きながら困った様子の早坂さん。
「最悪、渡辺さんや崎川さんの家、近いみたいですし、泊めて貰ったら良いんじゃないですか?」
と言ってみた。まぁ、私の家も普段なら徒歩20分位で帰れる。自転車で、10分前後。今日も自転車で来ていた。
「あいつらも家に帰れてないみたいだ。どうすっかな…取り敢えず、ちゃちゃっと片すぞ!」
と片付けを促し、彼もちゃちゃっと宣言通り片し、鍵を掛けて帰る。彼は私の家が駅の途中だからと送ってくれた。
分かれ道で、彼はスマホを取り出し、困った様に呟いた。
「マジかよ…」
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