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「ただいまー。」
だがしかし、返事がしない。
「なあ、何で返事がしないんだ?鍵も開いていた様だし、もしかしたら…。」
と竜之介が言うが、
「あー、心配すんな。いつもの事だ。」
そして俺はリビングへ行き、
「…やっぱりな。おい起きろ珪子!」
珪子がうつ伏せで寝ていた、というよりは突っ伏していた。
「お兄ちゃん…死にそう…。」
「救急車呼ばなきゃ!」
と麗香が言うが、
「心配ねえよ。…そろそろ飯作るから起きろ珪子。」
と俺が言うと、
「ご飯!」
突っ伏していた珪子が起き上がった。
「な?心配ねえだろ?…悪いな珪子。買い出しに行ってたら少し遅くなった。お詫びと言っては何だが、チーズケーキも買っといた。」
「あのチーズケーキ、妹さんのだったのね。」
と詩乃。
「ああ。んじゃあチャチャっと作ってくるから待ってて。」
と俺はキッチンへ行った。
凌馬視点一旦終了
第三者視点
「へぇ、妹さんはお兄ちゃん、お姉ちゃんっ子なのね。」
と詩乃が言った。
「はい!2人の作る料理はとても美味しいんですよ!本人は少し謙虚に言いますが、そんな事は無いんですよ!そんじょそこらのお店よりも美味しいんですよ!あと皆さん、私の事は珪子で良いですよ!」
「じゃあ珪子ちゃん、結城君、あ、珪子ちゃんも結城だったわね。凌馬君の料理で1番美味しいのって何?」
と麗香。
「そうですね、どれも美味しいんですけど、やっぱりお兄ちゃんが得意って言ってるハンバーグとオムライスですね!一流のシェフと肩並べられるくらいですね!」
と珪子。
そして女子達の話に中々入れなく、
蚊帳の外な竜之介(笑)
すると、
「ただいま~。」
「ただいま。」
と別の女性と男性の声が聞こえた。
「この声は明日奈お姉ちゃんと和人義兄さんです!」
凌馬の料理の師であり、2人の義姉である桐ヶ谷明日奈とその夫の桐ヶ谷和人が帰ってきた。
「あ、この匂い、りょー君がオムライスとハンバーグ作ってるんだね。」
「あ、義姉さん、和人義兄さんお帰り。丁度出来たから2人も一緒にどう?」
と凌馬。
彼、桐ヶ谷和人は職場が桐ヶ谷家よりも結城家の方が近い為、結城家に居ることが多い。
そして、
『頂きます!』
食べ始めた。
次から凌馬視点に戻ります。
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