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翌日、親に事情を話、休学を許してもらいお金も借りた。実は、ミジンコ程度だったバイトの給料も少しは蓄えがある。これでどうにかなるだろう。
昼、融花とともに休学届けをだしにいった。まずは、融花が同棲したいと言うので大家さんにも許可をとり同棲を始めた。
お揃いのお箸、お揃いの食器、お揃いのマグカップお揃いを沢山揃えて全部に名前を書く。忘れないように。融花はへたっぴな鼻歌を歌いながらルンルンしている。もうすぐいなくなるのに、何故こんなに明るくいられるんだろうと思ったが、夜になるとその理由が分かった。
布団にはいって寝静まると融花はしくしく1人で夜泣いていたのだ。布団は俺のシングル万年床の布団で我慢してもらってるのでそっと抱き締める。
「死ぬの怖い」
「うん、知ってるよ。俺も融花がいなくなるの、怖い」
「うん……」
抱き締めているといつの間にかすぅすぅ融花は眠っていた。こんなに心細かったんだな、と胸が締め付けられた。
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