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「ピピピピ……ピピピピ……」
目覚めの悪い、朝がきた。もう朝か。寝癖のついた頭をかきながら、カレンダーに目をやる。2035年11月下旬。秋も終わり、もうすぐ冬になる。万年床になりつつある布団から起きて、洗面台へ行き顔を洗う。
「うわー、俺、こんな顔してたっけ。」
髭の生えた自分をみて独り言をいう。独り暮らしをしていると独り言は増えるものだ。三連休、家から出ないで伸び放題の髭を剃る。スッキリした自分の顔をみて若返ったな、と思った。俺は、髭が伸びると老け顔になるのが思春期からの悩みである。
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