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飲み会という名の合コンは終わり、先に自己紹介した4人は二次会へ行くというので、俺と悠花さんは奇遇にも帰り道が同じで二人で帰ることになった。
俺の体は酒のせいか、熱くて熱くて今にも溶けてしまいそうだった。
「大丈夫?」
彼女が聞いてくる
「うん、平気。ちょっと熱くて。ごめんね、お酒臭くて。」
「ううん!大丈夫だよ!」
悠花さんずっとソフトドリンクを飲んでいた。ウーロン茶にガムシロップを入れていたのは衝撃だったが。
「もうすぐ冬ですねぇ、楽しみですねぇ」
彼女が楽しそうに言う
「そうかなぁ、俺は寒いし雪降るし苦手かな」
ここは積雪地帯なので雪が積もる。市街地だから、山の方よりは降らないが。
「そう?私は好きだよ、冬。雪も好き。」
先を歩いていた彼女がふと振り返る。街灯下、寒さで鼻が赤くなっている彼女をみて俺は思った。彼女を好きになってしまった。と。
「ねぇ、今度、ふたりでお茶しない?」
「ふふっ、私もそれ言おうとしてたの!」
どうやら、俺が誘わなくても会ってくれるようだった。これは、彼女いない歴21年。チャンスがめぐってきたかもしれない。
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