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「おれ……おれ、おかしいんだ……なんか……体中びりびりする」  耳がへたっているのがわかる。  体の芯が疼いて仕方ないのに、どうしたらいいのかわからない。体の内側でぼわぼわと炎が燃え盛るように熱を伴い膨らむ衝動が、爆発しそうだ。  口を僅かに開けてはあっと深く息を吐く。 「ン、どうしよ……きょうじく、」  ふと、恭治の手が蜜の顔の横に下ろされた。  そのまま屈むようにして恭治の顔がぐっと近づくから、言葉が途切れる。  ふわりと、煙草のにおいが鼻を突いた。 「……、」  息がかかる、そんな距離で彼はぴたりと止まる。  眼鏡越し、切れ長の鋭い眼が、躊躇するように揺れた。 「……お前、ファーストキスは?」 「え、……してな――」  言い終わる前に、その口は塞がれた。  苦い。  最初に感じたのはそれで、すぐに離れて、またすぐ塞がれる。 「ン、ふ……ぁ」  柔らかな唇。薄くて、体温を感じない唇は、触れてみると温かかった。そんなことを考えていたら、ゆっくりと舌が侵入してくる。唇の奥に隠れていた赤い粘膜は、確かな熱を持って蜜の口内をじっくりと舐め回す。  ぞくぞくする。  今までしたことがないから、比べようもないのだけれど、恭治の舌はぬるぬると這い回って蜜の舌の根元を撫で、舌先をくすぐり、唇を淡く食む。交わる吐息が苦くて、より密の頭をクラクラさせた。 「う……ぁ、は、……ぁん」  ぎしり、と軋ませて、恭治が身を寄せベッドに横になると、大きな片手がじっとりと汗ばんだ蜜の華奢な体を撫でた。服越しなのに、温かく大きな感触は心地よく、同じくらいうずうずする快感をもたらしていく。体中が性感帯にでもなったようで、それだけで蜜の芯は大きく脈打ち、じっとりと下着を濡らしている。 「ビビんな」
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