76人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
その言葉通り、早めに昼食を取り、社用車に乗って、溝口部長の元へ、向かう。
運転は、中村君がした。
「…嫌だな…」
ポツリと、中村君が漏らす。
「…誰だって、謝るのは、嫌よ…」
「…それは、そうだけど…」
中村君は子供が、駄々をこねるように、言う。
「…でも、高見さんが、いっしょに来てくれて、良かった…」
「…どういう意味?…」
「…だって、高見さん、美人だから、溝口部長も、高見さんのファンなんでしょ? だから、亀沢課長も…」
「…」
私は無言だった。
実際、中村君の言う通りだったからだ。
最初のコメントを投稿しよう!