第一章/三.先駆けを務めよ

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 夜明けと同時に鎧甲(よろい)を身に付け、武器を執った。初めは襄陽の役人に命じて戦の備えを進めさせ、昼頃に城外へ出て魏友諒の救援に向かった。  胃がよじれるような感覚がある。腹が減っているはずなのに、わからない。  趙萬年は乾いた唇を噛んだ。舌先ににじんだ血の味は、やけに鮮烈だった。
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