プロローグ

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プロローグ

青春をかけられるものって、誰もが持っているわけじゃない。それに出会えない場合もある。私は出会えなかった側だ。いつも、クラスメイトたちが何かに一生懸命なのを斜めに見ていた。 だからせめて、遊ぶことで青春を謳歌する。それに自分の外見には気をつかう。そうすることで今の若さをちゃんと自分で目に移して「私は大丈夫」だって鏡に言い聞かすことができるから。 だけど、それだけでは消化できない何かが、体の内側でもやもやくすぶっているのも感じていた。そんなときに、私はあのおじさんと、あの子に出会ってしまった。
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