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「永遠、何の役に決まったの? やっぱり琴美?」
微笑みながら長い黒髪の女性が言った。
整った顔立ちでスタイルもいい、出るところは出て引っ込むところは引っ込んでいる。幼児体型の朱理とは大違いだ。
しかし何かが物足りない、存在感というかオーラというか、それが彼女がアイドルでブレクしなかった理由なのだろう。
「姉さんも合格したの?」
「エヘヘ……まぁね。また、マネージャーのお陰だろうけど」
彼女の名は御堂刹那、朱理と同じプロダクションブレーブ所属の声優で彼女とは姉妹ということで活動している。
現在、真藤家には朱理と愛犬の梵天丸しかいない、両親は旅行中だし妹は戌亥寺で修行を継続中だ。そして下の階に住んでいる叔父は戌亥寺と稲本団地を行ったり来たりしているが、今は仕事で留守だ。
「誰に決まったの?」
「鳴神真那よ」
彼女は鳴神昴の従姉で準主役、出番も多く人気の高いキャラクターだ。刹那にぴったりだと朱理は思っていた。
「スゴい!」
「へへへ……。で、そっちは琴美なんでしょ」
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