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ところがいくら塀の裏や電柱の陰、クルマの下などを探しても何もおらず逃げた気配もない。
何となく落胆して美優は再び自宅への道を歩き出した。
歩き始めて少し経つと、また何かがついてくる気配がする。
改めて振り返るが、やはり何もいない。
なに……?
ここで初めて不安を感じた。
ストーカーだろうか、美優は駆けだした。
すると気配も追ってくる。
駆けながら振り返るが誰もいない、それなのに何かが自分を追いかけてくるのをハッキリ感じる。
助けて!
あと数十メートルで自宅だ、美優は全力で走り続けた。
自宅の前まで来た。
美優はドアノブに手を伸ばしたが、その手が届くことは永遠になかった。
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