10人が本棚に入れています
本棚に追加
私 伊澤美和子24才 理不尽な会社での残業を命じられ 毎日疲れきって帰宅の日々だった
電車を降りてアパートまでの徒歩は10分程度 しかしガード下を潜り細い道を歩けば5分は短縮出来る 回りは暗いが他の人も利用してるので怖くはなかった
(あ…マジ頭に来る 何であの女は私を目の敵みたいに…たかが大学出てるだけじゃん 高卒の私をバカにしてる?)
独り言呟きながら足早にアパートへと向かっていた
(ん?何…あんな所に灯りが 何か売ってる?)
ガードを抜けると50m先に灯りと人が見えた
(気持ち悪いな 走ろう)
ダシュで走り過ぎようとした時 老婆が私に話かけた
(アンタ そこのアンタ…)
無視して急いでると老婆は私の前に立ち塞いだ
(なっ 何ですか?急いでるんですけど)
(これ 興味ないかい?)
(ハァ?何それ 興味ないし どいてよ…全く 私疲れてるの どいて)
私は完璧に腹が立っていた
(これ…アンタにあげるよ)
(要らない 見ず知らずのお婆さんに得たいも判らないのを…)
(アンタの名前伊澤美和子だろ?)
(何で私の名前を?)
(これねスマホと言って 普通のスマホじゃないんだ ほれ 今日一日のアンタじゃ)
老婆は会社での一日をスマホに映し出していた
(嘘?隠し撮り?趣味悪い)
(これは昔のアンタじゃ)
(お父さん…あ!私だ これ7才の時の七五三…どう言う事?)
(これは名前とその西暦月日を入力すると過去や未来が映し出される)
(嘘…?)
(あ!人の未来は良いが決して自分の未来は見ちゃいけないよ 分かったね それと未来を変えちゃいけないよ)
(……うん お母さん…若いな~あれ?お婆さん?)
辺りを見渡すも老婆の姿は無かった。
最初のコメントを投稿しよう!