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. 『こんばんわぁ。今週も始まりましたmusicparty、パーソナリティーのAOIでーす。では挨拶もそこそこに早速今日の一曲目でーす(笑)今週のオリコンチャートも第1位!ボーカルのナツが作った感動のラブバラード。すっごい、いい曲で私も大好きですって事で、Sixxの「SNOW」…』 今時流行らないポンコツアメ車のラジオから流れてくる自分の曲を聴きながら、信号が青に変わった瞬間、1分間で何十人、何百人という人達が行き交うスクランブルの交差点に。 ーーキミの姿を探す。 ………ねぇ。 キミに初めて会ったのは、いつだったっけ? 確かあれは、今日みたいに冬が間近に迫った寒い季節。暖房が微妙にしか効いてなかった引っ越したばかりのマンション近くにあった古びた本屋。 『Sixx・ナツ特集』なんて有り得ないタイトルと、自分の顔が並ぶ音楽雑誌コーナーを横目に、そそくさと通り抜けた先にある外国語雑誌コーナーで、お目当ての雑誌が見つからずウロウロしていたオレに。 「何かお探しですか?」 と店員のキミが、声を掛けてきたんだ。 肩までかかる少しだけ明るくした長めの髪と、まっしろな雪のように白くて透明な肌。オレの肩より下から見上げる小さな身体は、純真無垢そうな瞳を潤わせてこちらを見つめている。 あ、ちょっと可愛いかも…。 と思ってしまったのは、少し意外だったからかもしれない。 .
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