27.可愛くなった結衣と新婚旅行に行こう!

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でもあんな噂を立てられて真一さんにすごく申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。私は自分の気持ちを満たすことばかり思っていて、真一さんの思いをかなえてあげようと思っていませんでした。ごめんさない」 「結衣は本当の自分は地味な姿だと思っているようだけど、絵里香の姿が本当の結衣じゃないのか? 地味な結衣は仮の姿ではなかったのか? 昨日の綺麗で可愛い結衣はとても嬉しそうで輝いていた。誰もがそう思った。あれが本当の結衣じゃないのか?」 「おっしゃるとおりかもしれません。昨日の私は何かから解き放されて自由になって、本当に自分らしかったと思います。これからは自信をもって絵里香の姿でいられます。ありがとう」 結衣はそう言うと抱きついてきた。俺もそれが良いと思うし嬉しい。 チェックアウトをするために二人でロビーへ歩いて行った。すれ違う人が皆、結衣を見ている。それほど結衣は輝いていた。俺も誇らしげに結衣の手を繋いでいる。今日も良い天気でドライブ日和だ。 ************************************ チェックインの時間が待ち遠しかった。すぐに部屋に案内された。結衣が和室の方が落ち着けるというのでこの部屋を予約した。ここは露天風呂が付いてスイートルームになっている。 すぐに温泉に浸かりたいので大浴場へ行くことにした。結衣も大浴場でゆっくりお湯に浸かりたいと言って、浴衣を持って行った。 温泉に入るのは何年ぶりだろう。最後に入ったのが思い出せなかった。大学を卒業して間もないころゼミの同窓会で行ったのが最後だった気がする。 良いお湯だ。温まるしリラックスする。浸かっていると眠りそうになるほどいい気持ちだ。今朝、結衣と愛し合ったことを思い出す。昼間からの温泉は心地よくて最高だ! 部屋に戻ると結衣はまだ戻っていなかった。結衣もお風呂が好きなんだな。缶ビールを持ってきて喉を潤す。もう車を運転することもないので心置きなく飲める。冷たいビールが美味い。そこへ浴衣姿の結衣が戻ってきた。髪をアップにして艶めかしい。
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