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俺の名前は未無鴉刃気。
──俺は今、生きる気力を、希望を失っていた──
今日は12月24日。クリスマブイブだ。俺の彼女こと、
天川光とのクリスマスデートだ!!
待ち合わせ場所に着くと、光はとてもご機嫌の様子で、
俺に話しかけてきた。
光「鴉刃気君、今日は待ちに待ったクリスマスデートだね!」
と。俺はその嬉しそうな顔を見ると、とても癒された。
鴉刃気「はは、そうだな~。お前はいつも笑顔が絶えないな~」
光「ふふ、ちゃんと守ってね?この笑顔を。」
鴉刃気「勿論!」
その時だった。
キキィー ドゴオォン
鴉刃気「………………え」
光が、目の前で、倒れていた。俺は状況を理解できなかった。
鴉刃気「………………ひか………り……?」
光「あ………ば…き………………く………」
ドサッ
言い終わる前に、彼女は………彼女は………………
───無くなってしまった───。
あれから、一年。俺の目には光が無かった。
何が、勿論!だ。守れてないじゃないか………………俺は………
彼氏失格だ………………。
今日は、光の墓参りに行く。あとこの一本道を進めば、光の墓だ。
………でも。足が、動かない。怖いんだ。きっと、光が死んだということを、
今なら認めてしまう。それが怖かった。でも、何故だか行かなきゃならないような
気がした。そうだ。この先には、光が待ってる。………行かなきゃ………………
鴉刃気「………久しぶり、光」
鴉刃気「元気にしてたか?きっとあの世でもお前は笑顔が絶えない」
鴉刃気「優しい子なんだろうな………」
鴉刃気「本当に………今まで、ありがとう。」
鴉刃気「それと………守れな、くて………ごめ……ん………」
鴉刃気「あぁ、なん、で………泣いてんだろ、俺………」
光『いいんだよ』
鴉刃気「………え……ひか、り?」
光『神様にお願いしたら、話すことを許可してくれたんだ』
鴉刃気「!!………そう、か………ごめん………なさい…」
鴉刃気「守れなくて………本当に………」
光『そうやっていつまでも泣いてちゃダメだよ』
光『前を向いて』
光『いつでも、私が………見守っているから』
ありがとう………また、会えたね………そして………さよなら………………見ててね、俺の人生
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